剣神の継承者(サクシード) 12

著/鏡遊 イラスト/みけおう レーベル/MF文庫J

「剣神の一刀は、望むものすべてを斬る、か。そうだな、そういうことだ。師匠、あんたのおかげでここまで来られた。ラーシュ、おまえの斬流が俺の力を目覚めさせてくれた……! 俺はこの世界を守る! みんなが生きてるこの世界を守るために、最後の剣を――! 究天神斬――!」

MF文庫J3月新刊。
「師匠」とは剣聖ヒョウカ。1巻次点で既に斬り殺してました。
ラーシュは兄弟子。最新刊で斬り殺しました。
他にもヒョウカの妹で七剣の一人でもあった剣将マナカも斬り殺し、同じく七剣の剣帝アミラルも斬りました。
数多の強敵と戦い屍を乗り超えた果てにたどり着いた剣神の頂きで振るわれた神の一刀は、セフィの中で暴走する扉の巫女の力すらも斬ってみせました。
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そして日奈子を救うために振るわれた二振り目の剣神の一刀は、太陽の巫女である日奈子が集めた力をセフィにコントロールしてもらい、地球とソーディアの二つの世界を繋ぐ次元の扉を断ち切りました。
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1巻から登場し、クロウのフィニッシュホールドとして数多の宿敵を屠ってきた古流の最終奥義「九天聖斬」。九天を奔る剣聖の斬撃。名前の通り、剣聖の継承者だったクロウに相応しい乱舞奥義ですが、その必殺技も終盤は周りのインフレとクロウが新技「無想」を習得したため、主に相手の必殺技を止めて無想に繋げるための過程の技になってしまっていました。
ラストバトルではその九天聖斬が剣神の力で振るわれ新たな奥義としてよみがえる熱血王道展開に。
読み方が似ていて感じが中二病全開になるのはやっぱグッときますね。最終回専用必殺技って感じで。
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エピローグでは南の島にクロウちゃんのセクハラ帝国が樹立されました。
四将家の娘であるセフィが宣伝塔になり、生き残った3人の七剣が後援。特に絶剣シュナークは貯め込んできた全財産を寄付してくれました。剣王ジーネルの遺言と、剣神へと至ったクロウへの敬意、世界を救ったクロウへの感謝の気持ちかな?よく分かりません。
さらにソーディア政府からは剣聖が代々受け継いできた名刀「久遠彼方」の所持を認められ、大剣聖の遺言で剣仙衆も島民も全面支援。
新たに剣帝となったスイサーラは何度も斬り合った旧知の仲、同じく新たな天剣リマにとっては命の恩人。
圧倒的な政治力とイケメンでもって、ここにクロウちゃんのセクハラ帝国が完成したのである。
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剣神の継承者 -完-