魔弾の王と戦姫<ヴァナディース> 8

著/川口士 イラストよし☆ヲ レーベル/MF文庫J

ティグルは生きていた!
多数の死者が出る悲惨な戦場であればあるほど異能の力を貸してくれる死神の黒弓の作り出すティル☆ナ☆ファワールドで難を逃れていたのだ!
しかしその代償として記憶喪失となったティグルは、ルヴーシュ戦姫エリザヴェータに拾われ、唯一覚えていたウルスという名前で彼女の従者となる事に。
ティグル、いやウルスの新たな人生が今、始まる――
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記憶喪失になってもフラグを立てる速さはさすが欧州を統べんとした大英雄だな!
というわけで今まであまり出番の無かったエリザヴェータのあれやこれが垣間見える第8巻。
戦姫としての資質があまり高くなく、また外見のせいで幼いころから苦労して育ったエリザヴェータが、戦姫になってもかなり周囲に気を使う苦労人で、ティグルのことで癇癪起こすシーンとか守ってあげたくなるような可愛いさでした。
ちょっとチョロインっぽい。
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閑話休題
物語は第2部中盤に入り、煌炎の朧姫サーシャvs魔物トルバランの決戦。
病に伏せる最強の戦姫が、死に場所と定めた戦場で人外の魔物と相対します。
文字通り命を代償にトルバランを仕留めたサーシャがちょお格好良かった。赤と黒の炎を纏う不死鳥は、永遠の旅路へと向かったのでした。
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ブリューヌ内乱後に王として著しい成長を遂げたレギン王女。
博愛主義の発行の美少女だった彼女は、わずか1年で笑顔で人を殺せる大国の王になっていました。
女の子って怖い。
この先ティグルが女性関係の選択肢を間違えたらブリューヌ、ジスタートの戦端が再び開くことは間違いないでしょう。
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そしてジスタートの王位継承争いの渦中で、ティグルを巡ってエレンとエリザヴェータが一触即発になって次巻に続く。エリザヴェータとエレンとティグルの新しい三角関係がわたし、きになります。
面白かった。