インポッシブル・ハイスクール 2

著/葛西伸哉 イラスト/了藤誠仁 レーベル/MF文庫J

高校生エージェント・秋月凱と、そのパートナー・春日部弐華。二人の新たな赴任地は、はるか孤島にて戦争を教える高校・ミリタリオ学園だった。目的は、生徒会に監禁されているという“囚われの女神”の救出。硝煙の匂いと陰謀うずまく敵地で、二人は初めての単独行動を強いられる。そこで試されるのは、お互いへの信頼。そんななか、二人の関係に徐々に変化が現れて―。そして、最後に明かされる衝撃の真実。はたして“囚われの女神”の正体とは!?“ありえない学校”で繰り広げられる、ハイスクール・ラブ・ミッション第二弾。

絵はわりと好み、内容は非常に微妙。現実じゃまずありえないトンデモ学校がある意味とてもMF文庫Jっぽいです。
何が面白くないかって敵が雑魚からボスまで全部小物な点。スーパー主人公が俺つぇぇで無双する作品なんだけど、相手のレベルが低すぎて全く盛り上がりません。頭も悪いし特化した能力も無い、ひたすらに小物を次々と倒していきます。ラスボスですら小物。ほんとカタルシスが感じられません。
しかもレベルの低い周りの人間を主人公が見下してる感があるんだよね。普通の物語なら序盤の嫌味でウザイ噛ませ犬キャラで、物語が進むにつれて改心して主人公のいい友人兼ライバルになっていったりもするかもしれない、そんなキャラが主人公。しかも改心させてくれる相手がいないので嫌味でウザいまま無双します。見てて痛々しいレベル。
推理パートにしても、単純な名前のアナグラムのせいで敵のボス(小物だけど一応)と救出対象が同じ人物だってのは読んでてすぐ分かってしまったし、動機が単にちやほやされたかったからとか言うのも小物過ぎてつまらなさに拍車をかけてました。
そんな感じで総じて微妙。絵だけの作品。