我が家のお稲荷さま。 1

著/柴村仁 イラスト/放電映像 レーベル/電撃文庫

アニメ化もされた第10回電撃ゲーム小説大賞受賞作(2004年)。アニメでは端折られていた言葉の意味や行動の理由が書いてあって、アニメを思い出して絵を補完しながらここはこういう事だったのか、とより深く読み込みながら楽しく読み終わりました。主人公と佐倉美咲が好きあってるけど言い出せない微妙な感じも青春満開でよかった。主人公が美咲と二人乗りするためにその日は自転車じゃなくバスで来ようと考えるなど、年相応にあざとく行動するのも魅力的。文体が視点移動のある特殊な三人称なので、そもそも高上昇が主人公なのかってのも若干怪しい気がしなくもないけど。
完成度が高く金賞獲ったってのが良くわかる作品。