烈風の騎士姫 1

著/ヤマグチノボル イラスト/兎塚エイジ レーベル/MF文庫J

ゼロの使い魔と同じハルケギニアの世界で、似たようなピンク髪のツンデレ貴族なヒロインが頑張るお話。ぶっちゃけるとルイズのかーちゃん&とーちゃん、アンリエッタのかーちゃん&とーちゃんのお話。
ちなみにタイトルの読みは「かぜのきしひめ」です。マジアカで出たら単独してやんよ!
そういう訳でゼロの使い魔のルイズたちの一つ前の世代のトリステインを舞台に、ルイズのかーちゃん&とーちゃんが王家に迫る陰謀に立ち向かっていきます。近衛騎士を目指すため女であることを隠している男装の美少女と、失意から立ち直れず過去を引きずり続ける元凄腕魔法使いの王道ラブストーリーになってます。
キャラの年齢が19歳とゼロ魔よりやや高く、貴族ではあるものの貧乏貴族だったり家出貴族だったり人殺しだったりと色々陰を抱えてたりお金に縁が無かったりするため、同じ世界観、同じ貴族の物語でありながら、ゼロ魔と比べて全体的に重いお話になっています。
戦う以上相手を殺しても止む無しでみんな戦ってるし、ゼロ魔の雰囲気を残しつつ、やや読者年齢を上げた作品というかゼロ魔以前のヤマグチノボルらしさがよく出た作品で、良かったと思います。
最後に、MF文庫Jは編集の質が最底辺なのはもはや常識!ってくらい周知の事実ですが、「減俸」を延々と「減棒」と間違え続けるのはさすがに勘弁して欲しかった。校正の時に誰も気付かなかったんだろうか。本を出す仕事に関わってるんだから、ちゃんと作家のサポートしてあげようぜ。