みすぷり!(メガミ文庫)

著/SOW イラスト/駒都えーじ レーベル/メガミ文庫

後書きから察するに多分ギルティのブリジットたんあたりにインスピレーションを得て書かれた作品。いわゆる「男の娘」萌の学園ラブコメ
学研が08年に創設した第1回メガミノベル大賞を獲得し、イラストを駒都えーじさんが担当しています。
今回はいつものCLOWNさんルートとは異なり県商の虎さんに貸してもらいました。ありがとう、今度返します。
で、メガミ文庫は多くがメディアミックスの一環として刊行されている超マイナーなラノベレーベルだったこともあり、今回の大賞も余裕でスルーしてたんだけど、正直メガミ文庫を舐めてました過小評価してましたごめんなさい。
前半の萌と後半のシリアスの書き分け、タイトルからちょっとした回想まで様々に張り巡らされた伏線、違和感無くそして説得力のある設定&キャラの性格、こなれた読みやすい文章、信念のあるかっこいい主人公と、無条件で主人公に媚びることが無くちゃんと可愛く描かれたヒロイン、基本は王道だけどそこから様々にアレンジされた先の気になる魅力あるストーリー、そして可愛いイラストで花を添える絵師。
ラノベの辿り着く場所はこれだって思わせてくれるような、かなり高レベルで完成された作品でした。
特にラストの主人公の白馬の王子様っぷりはかっこよすぎ。ゾイドで言うとスラッシュゼロで初めてCASシュナイダーに換装成功した回くらいに格好良い。ストーリー面でそれまでの伏線を全部回収しながら同時に主人公の格好良さを見せる演出がなされていて、痺れるようなもの凄い盛り上がり。
今年はロウきゅーぶ!(電撃文庫)、這いよれ! ニャル子さん(GA文庫)などなどと個人的に大当たりが有った年だったんだけど、みすぷりはそれらも超えるくらいにお勧め。読んで損は無い、一押しのライトノベルです。


這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)

這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)

ロウきゅーぶ! (電撃文庫)

ロウきゅーぶ! (電撃文庫)