大国チートなら異世界征服も楽勝ですよ? 3 豊富な嫁の力があれば神の試練も余裕です。

著/櫂末高彰 イラスト/三上ミカ レーベル/MF文庫J

MF文庫J10月新刊。
かるーく読めるライトコメディで面白かったんだけど、3巻で敢え無く打ち切りとなってしまいました。
ラノベにおける3巻の壁って本当に厳しいね。無念。
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大陸を支配するグロリア皇帝が暗殺されたために、その替え玉として異世界召喚された日和常信。
チート能力はなくスペックはいたって凡庸。しかし人を誑し込む天性の才能があります。
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そんな主人公が、1巻では、大国病に陥り保身だけしか考えない政府高官のせいで崩壊しつつあった大帝国を、改革派の重用による抜本的な改革によって立て直し、革命の軍師ホウライ・マサトを、大帝国の圧倒的な物量作戦でもって撃退。
2巻では神の武具を使い圧倒的な個人戦闘能力を誇る七戦姫相手に、知力・人材・物量etc...地上最大の大帝国グロリアの総力を投入して勝利。
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そして人間世界を完全制覇した大帝国に、この3巻ではついに神が降臨。
大神ゼーバと、その愛娘クオーレを巡って戦います。
帝国の威信をかけて神の試練を乗り越えた先に待っていたのは正妻戦争。
誰が皇帝の一番嫁になるかをかけて、女神、妹、腹心、七戦姫が正妻総選挙を開始したのでした。
途中意図的にフェードアウトされて、最後にいい話で全部持って行ったパオラのヒロイン力がマジ半端ない。
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従属魔法は今回も発動中。
特に風の姫ロザリンドは何度もイカされちゃいます。
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大国の力を使って常識を力で捻じ伏せて勝つって発想がすごく奇抜で面白くて楽しみに読めました。
普通なら、どう考えても敵になる大帝国皇帝を主人公に据えて、嫌味なく悩ませつつ部隊を整えて最後は圧倒的に勝つって、割と難しいと思うんです。
それをとても読みやすく面白く描いていて、綺麗に終わったとはいえ、打ち切りはとても残念でした。