前略、英雄候補は強くなるためにセンセイと××します。 2

著/葉村哲 イラスト/たかしな浅妃 レーベル/MF文庫J

七年前、おれは、ウンディーネを倒し損なった。
外したと思った瞬間、おれの体が勝手に動いた。全力の一撃を海に向けて叩き込んだ。海が消し飛んだよ。ここが岬から入り江になったのなんて、可愛いもんさ。
津波が起きた。多くのひとが死んだ。
霊魔大戦に犠牲はつきものだ。過去の大戦じゃあ、大陸の四分の一が焦土になったこともある。それと比べりゃあ全然ましだ。世界が丸ごと滅ぶより、ずっとましだ。
おれたちが世話になったホークアイの爺さんな、その大津波で、嫁さんと八人居た息子を全部なくしてる。

MF文庫J9月新刊。
かつて否応なく世界を守らされた英雄が、次代の二人の英雄を導きながら、ただの漁師のせがれに英雄たる理不尽を強いた世界の理に挑む、教師と二人の教え子による世界救済の物語。
第二にして最弱の霊魔、水の悪姫、《水胡貪霊:波濤の如くに喰らうもの(スピリット・オブ・ウンディーネ)》との霊魔大戦第二幕。
港湾都市ポセイドンで屋台をやったり、いつもどおりの日常を過ごしながら、二人の英雄に、守るべき世界と英雄の覚悟を説いていきます。
.
1巻で奪ったサラマンダーの権能を、奴隷契約したエミリアに付与しました。
明るく朗らかなエミリアが命令されて「あひぃぃぃいいい!」ビクンビクン的なえっちな変態お姉さんになってしまいました。
何を言ってるか分からないと思うけどまぁそんな感じ。
面白かった。