剣神の継承者(サクシード) 9

著/鏡遊 イラスト/みけおう レーベル/MF文庫J

感想という名のメモ。
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シルフィに危険視され処分されかけたクロウが逃亡した先は、太陽の乙女の故郷の廃村でした。
そして武装蜂起したブレイズからリンネを取り戻すためブレイズ本拠地に乗り込む中で、大剣聖から昔話を聞かされます。
大剣聖ジルンシェード、剣聖ヒョウカ、クロウは過去に接点を持っていました。
クロウの両親と大剣聖、剣聖ヒョウカの4人は様々な思惑から「古流」の開発を行う事に。
クロウの抜群の身体能力と剣術センスは母親譲り。
母親は古流剣術の使い手で、大剣聖に弟子入りするなどソーディ相手にも引けを取らない剣術の鬼才でした。彼女の剣術を、父親の研究をベースに対ソーディ用に特化したモノが「古流(コリュウ)」だったのでした。
剣聖ヒョウカは古流の使い手と戦ってさらなる剣神への高見を目指すため。父親は己の研究のため。母親もさらなる剣の道を極めるため。大剣聖はなんだろ、暇してたから?
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そしてクロウが生まれてすぐ母が早世し、父親が反乱に巻き込まれて殺され、逃げたクロウは鎮圧に来た剣聖ヒョウカと偶然そして運命的な邂逅を遂げ、彼女の元で剣を学ぶことになったのでした。
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だから大剣聖も剣聖ヒョウカもなんだかんだでクロウの面倒を見てくれてたのね。ヒョウカがクロウに簡単な古流を再現して教えることができたのも誰よりもそれを知っていたから。
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七剣の最後の一人、竜剣リドが遂に登場。
竜剣は世襲で、エイジンの血が入った特殊なソーディが代々継いできたソーディ側の取って置きの切札。
斬られても死なない、傷をつけることすら難しい化物まがいの存在なものの、当代の竜剣リドはやる気なしの17歳ひきこもり。
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ブレイズの女王として覚醒したリーゼベルと大剣聖。
かつての盟友で互いの正義のために斬り合った二人が70年の時を経て再び相見えました。
強敵リーゼベルを相手に老いた体ながら極限まで無駄を削ぎ落とした無想の剣技を振るう大剣聖をみて、クロウは古流完成への最後のピースがはまるのを感じとります。
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剣聖ヒョウカが登場。
今までそれっぽい描写が幾度となくありながら名前が出ることは無く物語の傍観者で居続けた「剣聖」。
そして死闘によりリーゼを退けた大剣聖の今際の際、剣聖ヒョウカから「剣聖」の称号を継承したのはラーシュでした。
理由は不明。
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以上、感想という名のメモでした。
面白かった。
次がとても気になります。