ひきこもりパンデモニウム 1

著/壱日千次 イラスト/うすめ四郎 レーベル/MF文庫J

MF文庫J8月新刊。
「社会的には死んでも君を!」デビューした壱日千次の新シリーズ。
特に好きな作家さんです。
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退魔師の名門家系に引き取られた孤児の主人公と、史上最強の退魔師であるひきこもりな義妹、地上を侵略するためにやってきた優しいサタン、業界第2位のアダルトビデオ屋の跡取りおっぱい娘によるハートフルギャグラブコメ
「社会死」と同じく丸々一冊通してオリジナルのギャグで勝負した作品。
安易なパロネタやネットネタでページを稼ぐ作品が少なくない中、次から次へと質の高いオリジナルの笑いを提供してくれてとても楽しく読めました。
一般的なラノベのようにヒロインのボケに主人公がツッコミを入れるのではなく、ヒロインと主人公がどちらもボケとツッコミを行うのも特徴。
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実はサタンの正体がほにゃらら(一応ネタバレ回避)だったり、主人公が引き取られた当初の理由がかなり残酷だったりと、メインはコメディではあるもののストーリーに関してもしっかり作り込まれています。
サタンの正体はすぐに察しはつくものの、そこにちゃんとした設定とお話が作られてて、最後の種明かしではほろっと来ざるを得ませんでした。
ギャグが面白いのでとてもおすすめ。