おれと一乃のゲーム同好会活動日誌 その2 さよならの週末はささやかな終末

著/葉村哲 イラスト/ほんたにかなえ レーベル/MF文庫J

異能を使って戦う相手が存在しない平和な世界での若き異能者の悩みをつづった異能力系日常もの。
ゲーム同好会で試験勉強したりお泊りしたり風邪を引いてお見舞いに行ったりゆるゆる日常系の短編で構成されています。
それを彩る森塚一乃と沢村キリカのダブルヒロインがとても可愛いです(*´ω`*)
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1巻ラストの一乃シリアスと同じく、最終章にてセカンドヒロイン沢村キリカのシリアスエピソード。
エリカの異能「道化師の栄光(バッドジョーク)」の代償は誕生日が終わると人間関係などの記憶がリセットされるというものでした。
火を食べたくなるという一乃さんの代償よりはるかに重く、そして全く笑えない代償でちょっとドキッとしました。
なのでキリカのエピソード記憶は全部後付けのそれで、頭の回転はいいのに成績が平凡なのはエピソードを暗記するのに記憶力を使ってるからとか、いつも明るいのは空元気もあるんだろうな、とか想像してしまう色々と悲しいお話でした。
宗司がキリカのラブラブアタックをスルーするのも、次のキリカに引き継がれるときに本当に辛くなるとか、そういうのが理由なのでしょうね。
キリカの「好き」が後付けの感情だと思っているから(実際は毎回惚れさせてるんですが)、「そういうこと言うと勘違いするだろ」とかいってるわけです。
宗司は誠実なので。
あとは宗司のラストエレメントの代償も関わってるのかな?人間すら止められる凶悪な能力だから代償も大きそうだし。
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ほんたにかなえさんのイラストも可愛いです(*´ω`*)