しゅらばら! 8

著/岸杯也 イラスト/プリンプリン レーベル/MF文庫J

MF文庫J7月新刊。
前巻7巻のラストで偽三股ヒロインが共謀してたのを知ってしまった主人公・八木本一大。
バレてたのを知らないのは自分だけ、信じていた女の子たちに裏切られ騙されていたと知って悔しかったり苛立ったり怒ったりやるせなかったり、それでいて自分も偽彼氏といいながら可愛い女の子たち3人と役得で楽しくやっていたことは事実でそれがまた人間として恥ずかしくて、そういったことを悩んで悩んで悩む過程で、妹や今まで手助けしてきたクラスメイトたちに今度は自分が助けてもらって、投げ出したり逃げたりじゃなくちゃんと自分の感情と3人の女の子たちに向き合うことを決心します。
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普段は完璧に何でもこなす「いい人」な一大が今回の一件で苛立って、普段通りの何気ない会話に当事者にだけに分かるようにそれとなく棘を混ぜたり、早乙女が自分のせいだ自分が悪いんだ責任取るからそれでいいじゃないと、自己犠牲の振りして問題から逃げようとしたりといった若者らしい生々しい感情が発露していて、読んでいてとても引き込まれました。
そこから立ち直ってまた一歩進む主人公の姿も格好良かった。
とても面白かったです。
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偽三股のうち、早乙女と鷹奈の関係が解決・解消します。
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文化祭準備期間の1週間を舞台に、三股関連とは別ベクトルで最大の問題だった「売出し中の若手声優に彼氏がいる」問題も、早乙女が文化祭ライブで事の経緯をつまびらかにして解決。
恋をしますって演説がとても格好良かった。
10巻で終了予定なので、8巻で出番少なかったお嬢の問題を9巻で解決して、10巻で最後の選択かな?
ブコメ好きならとてもお勧めです。