偽悪の王 Blade , Blaze and Sweet Ballade

著/二階堂紘嗣 イラスト/vane レーベル/MF文庫J

異形都市ダイロン。古より伝わる魔法と、最新の科学技術とが融合した都である。由緒正しきグライムス魔法学院には若き才能が魔力・知力の厳しい選抜をくぐり抜け入学してくるが、レインは学院で一人、魔力を持たないただの人間だった。

MF文庫J4月新刊。
前半は19世紀末英国スチームパンク風な異能力ものでとても好みでした。
マシンドールにレールガン掛け合わせたような感じ。
とある科学の超電磁砲S面白いですね!(>_<)ミ☆
むしろ禁書目録本編より面白い・・・かも?
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閑話休題
中盤以降はなんかこうちょっともにょり?('ω'`)
召喚獣レースがあって世界を革命する主人公、みたいな。
マシンドールにレールガンに星刻の竜騎士コードギアスをちゃんぽんしたみたいな感じ。
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主人公が隠していた事実が賭け闘技場に出入りしていることだったりとか、微妙にしょぼくて盛り上がりがイマイチ。
全体的に華がありません。
故意にやや暗い作風にしてるのはよくわかるんだけど、中二病要素で盛り上がるべき場面はメリハリつけてちゃんと盛り上がったほうが面白かったんじゃないかな、と。
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メインヒロインのリリアが途中からハンス・フォン・ゼークトが言うところの「無能な働き者」で首突っ込んでは足引っ張りまくってちょっとイライラ。
魔法が使えないLEVEL0ですが形見の指輪が天使力発揮して主人公を助けます。
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聖徒会長(漢字間違いじゃないよ)イヴリンは可愛かった。
人を殺せない呪いをかけられた元殺し屋一族の末裔で戦闘マニア。
もう一人の自分が出てくると無詠唱で魔法を発動させることができるようになります。
今回はあまり出番なしなので、2巻で掘り下げがあることでしょう。
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主人公は普段はフォックスと言われヘラヘラしてるけど実は超強いの。
そして傷喚魔法という一族に伝わる秘術を有しています。
最後にちょろっと出て来ただけなので詳細は不明、というか説明不足。
後々明かされるにしてもちょっと説明無さすぎと言うか。
努力とかより血統やら形見のアイテムといった外的要因が物語の中心なのが少し気になりました。
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偽悪的にふるまう詐欺師タイプの主人公は好みなのでとりあえず2巻は買う予定。
色々可能性を感じるのに総じて痒い所に手が届いてないというか、非常にもったいない感じ('ω'`)