詠う少女の創楽譜(フルスコア) 6

著/雨野智晴 イラスト/たにはらなつき レーベル/MF文庫J

MF文庫J2月新刊。
5巻でかなり暗くなった話が、またいつもの明るい感じにさくっと戻ったところがとても良かった。
あのままダーク一直線だったら読みづらいなとちょっと思ってたので。
MFにあんまり暗いのは似合わないよね。
話も綺麗にまとまってそこも併せてとても好印象。
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1巻から登場し主人公・神凪タケルのパートナーとして陰日向と支えてくれた山辺花穂メイン回。
バトル要素のインフレに付いていけず周回遅れしてたり、下種先輩に酷い目にあわされたり、ここまでピンの表紙が無かったり、見開きカラーページでなぜか一人屈伸してたりと不遇だった花穂。
しかしついにメインヒロインらしいエピソード満載、表紙も飾って完全復活を果たしました。
花穂は偉い子なので自分の能力が世界トップと比べて劣っていることを理解していて、最終決戦を前にタケルのパートナーを辞退することを決めます。
そんな花穂と次の来武(ライブ)で最初で最後のコンビ初勝利を挙げるために1か月のエロエロ特訓をして、最後のライブに挑むお話。
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歌姫の魔法=潜在的願望の具現化。歌姫=年頃の女の子。
つまり最強の宝石歌姫=性癖をどうどうと見せつける変態露出狂、ということが明らかになりました。
さすがエロゲライター、考えることがど真ん中ストレートです。
つまり下品で変態でエロ揃いの歌姫たちの性癖に理由づけがなされ、作風の下品エロもタガが外れた如く大増量。
作者も映像化したらピー音とモザイクがいっぱい入る覚悟で書いていることでしょう。
お〇〇娘とか。
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閑話休題
タケルと出会ってすぐ粗削りながらもわずかに見せた才能の片鱗に気付き、パートナーに立候補しタケルが周りから馬鹿にされても気にせず、笑顔で一緒に努力を重ねてきた花穂。
二人でずっと一緒に頑張っていきましょうと誓ったあの日。
しかしついにその才能を覚醒させたタケルが決戦に向かうにあたり、力の劣る花穂ではなくその才能に見合った強力な歌姫を選ばざるを得なくなって、悔しさでいっぱいになりながらも必死にそれを押し殺して最後まで笑顔のまま身を引きます。
何と言う健気なヒロイン・・・全米が泣いた(T_T)
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歌姫の魔法は願望の現れです。
むっつりスケベでエッチなことばかり考えてるエロ魔神清純派で天使のような花穂の力を最大まで引き出すにはつまりえっちな特訓が必要なのです。
さすがエロゲライター(以下略。
そして1か月にわたるエロエロ特訓(もちろんそれだけでなく普通の練習もしてます)の末に完成したのが、肉厚の巨大な花弁を持った艶めかしいラフレシアのような巨大花を召喚、雄しべはぬめぬめと触手のごとく蠢いて術者をガードし、ねばねばで動きを阻害し服をも溶かす白濁液を噴射する種子を遠隔操作(いわゆるファ〇ネル)して相手を白濁液まみれにして動きを封じて勝つという、R指定必須のド変態魔法だったのでした。
ここまで凄くいい話だったのに、1巻からここまでずっと2ndヒロインとして主人公の一番近くに居ながら、最後の最後の最大の見せ場まで汚れヒロインのまま舞台をさった山辺花穂さんに敬礼!(>_<)>
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一応一大決戦の歌姫が2枠余ってるのでシルヴィと花穂が選ばれるんでしょうけれども、タケルのパートナーとしては完全に脱落しました。
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そんな感じで、ネタ要素満載で、かつえっちなバトルと言う素晴らしい内容。
今MFで一番輝いている作品の一つだと思います。
まさかセカンドヒロインが触手うねうねさせて相手の歌姫を公開凌辱するとかネタで考えても普通はやら無いと思う。
もちろん褒めてます。
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その他。
サードヒロインのシルヴィさんは花穂と違って才能あふれる子で順調に成長中(ただし胸囲を除く)。
中二病をこじらせた個性豊かな幻想曲で宝石歌姫への階段を駆け上がってます。
洗濯板ネタ、中二病ネタを織り交ぜながら個性的なヒロインに仕上がってます。
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ママンは完全な敵じゃありませんでした。
学園長も洗脳されてなくて自分の意志で付いて行ってます。
別の目的があるみたい。
特にここが暗くなる最大のファクターだったので、軽めでほんと良かったです。
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そして歌姫6人に対してトルヴェール1人のルールを敵が飲んだってことは、つまり複数歌姫を支援できるトルヴェールが向うにもいるってことで、それって高確率で下種先輩じゃね?
普通に考えたらライバルになれそうなくらい出番と印象があるのって下種先輩しかいないと思うのですよ。
ドラゴンボールでいうベジータポジションなら超おいしいキャラにステップアップくるかもしれません。