デート・ア・ライブ 5 八舞テンペスト

著/橘公司 イラスト/つなこ レーベル/富士見ファンタジア文庫

「<プリンセス>がどれほどのものか、少し試させていただきます」
最強の魔術師――エレン・M・メイザーズ(カラーピンナップ)


Q:お名前はなんですか?
「エレン・M・メイザーズです。世界最強の魔術師です」
Q:まだそこまで訊いていないのですが……
「そうでしたか、失礼。改めまして、世界最強の魔術師です」
Q:だから訊いていませんってば。
「これは申し訳ない。世界最強なもので」
Q:……質問に移りますが、あなたは最近世界で起こっている――
「え? 最強? 世界で?」
Q:言ってません。
ゲーマーズ特典)

主人公覚醒&敵のエース世界最強の魔術師エレン・M・メイザーズ(属性:うっかり、残念)のお披露目回。
カラーピンナップだけ見ると超強い敵役っぽかったのに、読み終わったら強いことは強いんだけど調子乗ってやらかすタイプでした。いちいち最強って言葉に反応したり、プリンセスとの最強対決で勝った後に余裕を見せるために武装解除したら味方の暴走に巻き込まれちゃって行動不能になったりとかそんな感じ。
.
2つに分かれどちらが主人格となるかをかけ争い続ける八舞の精霊コンビに審判役を強制された主人公・五河士道が、第3の選択として二人の力を奪ってどちらも生き残らせるために奮闘するお話。
互いに互いを思う優しい二人の精霊の気持ちがすれ違ったり、二人の性的アプローチに士道が流されそうになりながらもどうにかこうにか好感度を上げていくものの、最後は話がこじれちゃっていう事聞いてくれない八舞の二人に自分の言葉を届けるために、今まで精霊から吸収・封印してきた霊力で、自身の意志でもって精霊の奇跡・天使を顕現させることに成功します。
助けたいという切なる気持ちを込めて、約束された勝利の剣、全てを薙ぎ払うプリンセスの鏖殺公(サンダルフォン)を振るうシーンは王道展開の熱血主人公の相応しい格好いい展開でした。
それにしても、万物を凍らせ停止させるハーミットの氷結結界、ベルセルクの攻防一体の暴風結界、全てをねじ伏せるプリンセスの最強の一撃サンダルフォンがあって、さらに万が一不覚を取ってもイフリートの自己再生能力で蘇生するとかマジで最強主人公への階段を駆け上がりつつある五河士道。
あとは3巻で出てきたナイトメアの力も封印できたら時間にまで干渉できるようになるとかまさに無敵。
.
そして1巻から出てきてたけど脳みそフットーしすぎで場をgdgdにするだけだった神無月副指令が、初めて副指令に選ばれるだけのスーパーエリートであるところを見せてくれました。
自衛隊の対精霊部隊・ASTの元隊長にしてスーパーエースリアライザ戦闘では最強だからこそ、あんな真正変態マゾでも許されてるのね('ω'`) むしろ変態と天才は語感も似てるし、だからこそ紙一重なのでしょう、きっと。
.
巻末に機動戦士ガンダムOOや機動戦士ガンダムAGEフルメタル・パニック!などのメカニックデザイナーとして有名な海老川兼武さんによる、空中艦フラクシナス設定画が掲載されています。
.
つなこ先生のイラストも良かった(*´ω`*)
トイレの個室で二人きりでパンツ下ろしたシーンとか、夏の海でヌルヌルローション3Pとか、制服女子高生に左右から密着アピールとか表紙とかetc...とてもいいとおもいます(>_<)
.
面白かった。