豚は飛んでもただの豚? 1

著/涼木行 イラスト/白身魚 レーベル/MF文庫J

第7回MF文庫Jライトノベル新人賞<最優秀賞>受賞作。
表紙にけいおん!の澪と唯がいる!と思ったあなた、イラストレーターの白身魚さんはけいおん!で有名な某京アニ堀口悠紀子さんの別名義なのです。
タイトルはとてもヘンテコですが、中身は非常に真面目な三角関係ラブコメ
イメージ的にはテンション低いとらドラ!。なんせ最初から最後まで暗い。陰鬱ってほどではないんだけど、テンション低いというか真面目な恋愛書いてるというか、明らかに萌え萌えブヒブヒなMF読者層と乖離してます。
そんな感じで面白かったんだけどまったくもってMFっぽくない作品でした。レーベルで言うと角川スニーカーあたりのイメージ。普段のMF文庫Jのイメージと正反対だったので、これが大賞だったのはとても新鮮&驚きでした。


以下ネタバレ。


ストーリーを要約すると、現在はボクシングに明け暮れてた元不良あがりの主人公が高校デビュー時にクラスメイトに初恋をするものの、恋愛童貞(どころかろくに男友達すらいない)でどうしたらいいか分からなくて、その子の妹がちょうどバイト先で一緒に働く女の子だったからその子にアドバイスしてもらう過程でどんどん仲良くなって、妹→主人公→初恋相手という一方通行な三角関係ができあがります。妹→主人公はまだ確定じゃなくほのかな段階ですけど。
妹との付き合いに圧倒的に多く分量が割かれているので、多分最後にくっつくいわゆるメインヒロインは妹の方なんじゃなイカ?と個人的に思いました。
好かれるための努力を一生懸命やったり相手の気持ちをお互いに慮ったりとほんと真面目な恋愛ものなので、どちらかというと通常のMF文庫J読者よりは、安易なハーレムが苦手で普段MFを敬遠してる人にお勧めじゃなイカ