ライジン×ライジン RISING×RYDEEN 1

著/初美陽一 イラスト/パルプピロシ レーベル/富士見ファンタジア文庫

第23回ファンタジア大賞<大賞>&<読者賞>。
面白かった。
ストレンジャーと呼ばれる異能者がちらほらと生まれる時代、人を救えるような強くてカッコイイ能力がいつか自分にも発現すると夢見て日々妄想とイタイ言動を繰り返していた主人公が、「どぴゅ」っという生理的に不快な音とともに精液、じゃなかった粘着質なゲル状の白濁液を放出する最低ランクの残念な異能の力に目覚め、女の子たちを白濁液まみれにする事で惚れさせていつの間にかハーレムを作りながら、7年ぶりに出会った電撃使いの幼なじみ雷轟魅神(らいごうみかん)といい感じになる、そんなお話。
何を言ってるか分らないと思うが俺も何を言ってるか分からない(以下略
セカンドヒロインの炎使い(厨二病)にいきなり好かれてハーレムルート突入な展開はMF文庫Jに近いものを感じました。
精液、じゃない白濁液を女の子の顔とか身体にぶっかけられるのを見てニヤニヤする人にも向いてます。逆に下品な事が嫌いな人には向いてないかもしれません。
主人公は厨二病で何も考えずにバカやってることが多いものの、故意にバカをやってる時もあって、それはほとんどが魅神絡みの時。そんな素直になれないツンデレ電撃娘と自分の優しさを認めたくないひねくれた主人公のラブコメです。
魅神ちゃんは幼い頃から強力な能力に目覚めてハブられていたのを、主人公だけが能力者への妬み嫉妬から絡んでいっては電撃でお仕置きされていたのです。


あと、とある魔術の禁書目録のアンチテーゼのような意図をちょこちょこ感じました。ヒロインが電撃使いだからってことではなく、主人公の行動原理からだったり台詞回しからだったり、能力の説明部分からだったりetc...端々にそういうのを感じました。