この中に1人、妹がいる! 5

著/田口一 イラスト/CUTEG レーベル/MF文庫J

主人公は超エリート教育を受けたコングロマリットの御曹司、のはずがその辺の普通の怠惰主人公となんら差異を見出せないのが非常に気になります。この巻に限らず前からずっとですけど。
頭の回転が遅い上にノーアイデアだし、深慮の無さから馬鹿やって注意を受けるなど素行もお世辞にも良いとは言えないし、チャラい言動は英才教育を受けて世界企業の後継者レースを本気で勝ち抜こうと思ってるように全く感じられません。何と言うか設定倒れ。真面目な話、作者は主人公の設定忘れてるんじゃないだろうか・・・・・・
何より、何が何でも隠し通さないといけない(という設定の)父親の隠し子問題についてオープンなスペースで大きな声で会話したり、大事な大事な証拠物であるボイスチェンジャー付き携帯を引き出しの中にポンと置いといてすぐに盗まれる危機意識の低さにはあきれてものが言えません。
内容もマンネリ化してきて、謎の電話がかかってくる→主人公が回りの女の子が実は妹じゃないか?自分を騙してるんじゃないか?と疑う→やっぱりこの子はそんな子じゃなかった!良かった!!の繰り返し。あそこまで主人公に信じてもらえないヒロインたちには同情の念を禁じ得ません。
内容も無いしそろそろ終わって良いんじゃね?って感じの作品でした。