涼宮ハルヒの驚愕 (後)

著/谷川流 イラスト/いとうのいぢ レーベル/角川スニーカー文庫

渡橋ヤスミはハルヒの無意識が顕現したものでした。そして彼女がキョン秘蔵のMIKURUフォルダを見つけたと言う事は、ハルヒもその存在に薄っすらと気付いてるってことなのでしょう。知ってて知らない振りしてるのは正妻の余裕なのかもしれません。むしろ制裁の余裕? いつでも締め上げれますよっていう。ヤスミはハルヒの無意識の体現なので、ヤスミの行動こそがハルヒの本当の気持ちなんでしょうね。「嫌わないで」とかその他もろもろ。ハルにゃんが可愛すぎて生きてるのが辛い。
βルートは佐々木の登場によって心乱されたハルヒが、佐々木の登場にキョン目的以外の何らかの理由付けをするために作り上げた世界かなとか思ったものの、実際はβが現実世界でαが分裂した世界でした。それもハルヒ自身の為じゃなくてキョン(と長門)を守るための行動だったりして、佐々木にジェラシー感じたとかハルヒのことを過小評価してましたごめんなさい。
分岐中に小泉が自身の存在を希薄に感じていたり、ハルヒがたまたま2つのルートで重なるように料理をしてしまったり(作中で言う処の未来人にとっての規定事項)、エンディングに至る過程も興味をそそられるような肉付けがされててとても面白かったです。
それと最後の方の失恋した佐々木さんの挿絵が可愛かった。キョンと同じ大学でイチャつくハルヒも可愛かった。ハルにゃんの放課後教室個人レッスンを受けたいです。ネタバレサーセン
次巻がまた楽しみでゲソ。
SOS団は「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」だから頭文字がSの佐々木ならそのままSOS団でいけるのね、とかちょっと思いました。もちろん最後のは雑感と言うか内容にはあまり関係無い感想です。どうでもいい細かいところまで良く作りこまれてるなーっていう。
ちなみに渡橋泰水のアナグラムには気付けませんでした。