ぱんつぁのーと 1

著/月見里一 イラスト/魚 レーベル/集英社スーパーダッシュ文庫

穿かないんじゃなくて、穿けないんです!!
前島祭華はパンツが穿けなかった。大宇宙の真理が、彼女にパンツを穿くことを拒絶していが如く。その誰にも知られてはいけない秘密を、祭華に恋する桐亜城介は目撃してしまう。この事がきっかけで近づいていゆく二人。しかし、それは運命の序曲でしかなかった――。ライトノベル界初(?)の「パンツが穿けない(パンツァノート)」小説登場!!

↑の裏表紙の商品説明見たら、買う人よりも買うのを止める人が増えるような気がしてならない今日この頃。パンツァーはドイツ語で鎧とか装甲とかの意味で、転じてスラングとして女性用下着いわゆるパンティの意。ノートは英語のnoughtで、無とかゼロの意。よって「ぱんつぁーのと」はつまり「ぱんつはいてない(ノーパン)」というタイトルなわけです。
閑話休題
実は異世界で小学生にしてアウトローで悪のシンジケートと戦ってその上奴隷を持ってて裸で一緒にお風呂にしたりする過去を持ちながら、疑似記憶によって過去を封印し日本で平凡な高校生として平和に暮らすことにした主人公のお話です。突っ込みどころ満載でどちらかというとネタ用に読んだんですが、意外と面白くてちょっと困った。いやほんと内容はしっかりしてるんです。設定がアレなだけで。
でもタイトルは代えた方がいいんじゃなイカ?と思いました。ぱんつはいてないライトノベルだと分かりにくいので。「俺の好きな人がぱんつはいてないわけがない」とか「俺と彼女がご主人様と奴隷でノーパンツ」とかでしょうか、今風に言うと。
一緒にお風呂に入っておっぱいをつんつんするシーンがとても良かった。とても良かった。大事なことなので2回言いました。そして本編だけでなく後書きでも女性のパンツについて熱く語る作者の熱意は、さながら福屋工務店のCMのごとし。
アホな設定と比べてストーリーはしっかりしてて、結構面白かったです。