踊る星降るレネシクル 2

著/裕時悠示 イラスト/たかやKi レーベル/GA文庫

第2回GA文庫大賞奨励賞受賞作の第2巻。
喰霊-零-ネタがあったので個人的に二重丸。P94の「裏切りの楽園」ね。茅原実里Paradise Lost。楽園のルビが「ティルナノーグ」じゃなくて「ティラノ」だったらネタとしてより深くて良かったんだけど、微妙にディスってるからやめたのかもしれません。
そんなどうでもいい話はとりあえずおいて置いて、新キャラが多数登場して舞波すまると連動レンヤ2人の物語だったのが大きく膨らんだ第2巻。表紙の女の子は七曜ななな、2巻のメインヒロインです。舞波家の分家筋ですまるに何かあった時のための代役として育てられた星振りの使い手。もちろんツンデレ。後半はデレデレ。すまる、ななな、瑞貴で主人公をめぐる恋のスクエアを形成していきます。ヤキモチ妬いたりデレてみたりとラブラブアピールの描写が上手です。
それにしてもたかやKiさんのイラストはとても良いですね。メインヒロインみんなほんと可愛い。
異能力バトルも一巻と比して描写や展開が洗練されてて高評価。1巻冒頭の何じゃこりゃ!(更級もうふの所ね)的なのはぐっと減ってスピーディで熱い展開が増加。キャラも可愛いし、可愛いだけじゃなく明確な意思を持って戦ってるのがまた良い感じ。今からでも遅くないので1巻冒頭の戦闘の所手直しして欲しい。1巻冒頭という最初の掴みで読者を減らしている気がします。
作品テーマはバッドエンドルート、1巻のレンヤとすまるのようにハッピーエンドを迎える事ができなかった人たち。平沢唯カスタネットで部に入ったりキラがアスランに説得されてザフトとして戦ったりしたら?的なifのお話を主人公達ではなく別キャラクターでやってます。レネシクルの暗黒面に魅入られた少女、心の隙を突かれて嫉妬に狂っいヤンデレ化したすまるetc...バッドエンドルートの先にハッピーエンドは無いのか?そんな感じのテーマのようです。実際読むと山あり谷あり熱血ありラブコメありと、そんなバッドルートな感じでは無いんですが、後書きにそう書いてあるので。
世界観説明にやや足を引っ張られた1巻の要らない所がそぎ落とされてて異能力バトル学園ラブコメとして面白かったです。
レネシクルはアイヌ語で「オリオンの三ツ星」の意。ぱんつもあるよ!