魔法の材料ございます〜ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚〜 2

著/葵東 イラスト/蔓木鋼音 レーベル/GA文庫

1巻に続き2巻もとても面白かった。
英雄の孫で魔法材店を営む主人公、行動力抜群で国のために英雄を探すおてんば王女リリアーナ、お手伝いのサシャちゃんとメインのキャラ達がほんと魅力的で、ぐいぐい物語に惹きこまれました。特にサシャちゃんの可愛さはやばい。しっかりもので頑張り屋さん、面倒見よく一途な姿は見ていて心が温まります。しかも大きい。主に性的な意味で。
ストーリーもしっかりしてて、人間の強欲さや同じく人の清廉さなんかが小気味よく描かれてます。基本的に人のいい主人公も、腹に据えかねて意趣返ししたり裏からこそっと手を回したりと相手に合わせて結構やることやってるしね。昨今のラノベに多い主人公が必ず正義だってバイアスのかかった善悪二元論とは違った人間味のある魅力が各キャラにあって本当に面白いです。特に禁猟区にユニコーンを密漁しに行ったサシャちゃんの葛藤と行動は、読んでるほうも悲しくなりそうなくらいに良く書けてました。
1巻のドラゴンに続いて2巻でもファンタジーらしく魔族やユニコーンなどの幻想種が効果的に登場するなど、世界観も物語に花を添えます。ハイ・ファンタジーとしてかなり完成されてるので、とてもお勧め。
あとおてんばお姫様が必死におしっこ我慢するシーンは良かったね。凄くよかった、うん。