RIGHT×LIGHT 6〜揺れる未来と空渡る風歌〜

著/ツカサ イラスト/近衛乙嗣 レーベル/ガガガ文庫

確か前巻の第5巻でアリッサ(表紙右)編が終わって次は未由(同左)編みたいな後書きだったんですが、今回は本編は小休止で今までの回想というか総集編というか、人間関係の整理やら本編では描かれなかった補完的なサブエピソードなんかがメインでした。長編に組み込まれた短編集みたいなイメージかな?
命を奪い合う魔術戦闘も無く、普通の人間が人生の岐路で行う「選択」がテーマ。それが今後どうストーリーに絡むのか、伏線なのか単に登場人物の精神的成長を強調したかっただけなのかは不明。
とりあえずこの巻が言いたいこと要約すると、難題に直面した過去の自分を振り返れば確かにその時選択をしたと言えるものの、その直面していた瞬間瞬間は何か一つを選択したと言うよりも、どうにか懸命にその問題をクリアしようともがいていたというのが実際のところで、そのもがいた積み重ねが振り返ってみれば一つの選択であり人生である、と。
さらに友人が問題に直面した時、自分に出来るのは選択することではなく、その懸命に苦難と戦う友人の側で助けてあげることだけ。あくまで懸命にもがいて選択するのは友人自身だ、とそんな話、だと思う、多分。
道徳というか観念的というか、あんまりラノベっぽくは無かったね。