夜明け前より瑠璃色な Brighter than dawning blue

フィーナルート感想

以下、フィーナルートのネタバレが有るので、見たく無い人とけよりなアンチの人と長文嫌いな人は華麗にスルーしてね(・∀・)




夜明け前より瑠璃色な』を代表するシーン、フィーナルートのサンドイッチイベント。


「サンドイッチイベント」なんて書くと、未プレイの人はまるでフィーナがサンドイッチを作って達哉とデートしてきゃっきゃうふふなラブラヴイベント、みたいに思われるかもしれませんが、実際は達哉がサンドイッチをちゃぶ台返ししてフィーナを泣かせるキレ易い10代全開の素敵イベントだったりします。
そしてこのイベントこそが夜明け前より瑠璃色なフィーナルートにおいて、へたれ達哉がν達哉になる大事な転換点であり、このゲームの核心、それこそ作品のテーマを体現していると言っても過言では無い箇所になっています。
ゲーム内の歴史で言えば、もうすぐ終わってしまいますが、『その時歴史が動いた』の「その時」になるかもしれない程のターニングポイントで、つまりはサンドイッチマン達哉なのですよ。


この一大イベントのそもそもの始まりは、水族館デートの日にフィーナに急に公務が来たために、デート時間を遅くしたことから始まります。
その後もずるずるとフィーナの公務は伸びてしまい、最終的に夜の8時までかかってしまいました。達哉は午前中から都合9時間ほどフィーナを待っていたわけです。


フィーナにとって一国の姫である自分がプライベートよりも公務を優先しなければならないことは、達哉には分かってもらえて当たり前、なぜなら達哉はそんな自由に生きられない自分と居る事を選んでくれた恋人なのだから。そこには心をすり減らしながら待ち続けた達哉に対する気遣いはありませんでした。
正確にはそういった労わる気持ちが無いなんて事はフィーナの性格上ありえないわけで、遅れたのは必然で待っていたのもある種当然、伝えなくても達哉は自分の全てを分かってくれているという自分本位な恋人としての甘えがあったわけです。
そしてそのちょっとした配慮の無さは、常に毅然とした姿で完璧で居る事を求められるフィーナが、誰よりも心を許した達哉だからこそ見せる女の子としての甘えであり、それは悪く言えば、達哉を対等なパートナーではなく自分に都合のいい「恋人」にしてしまうというある種の傲慢さでもありました。


達哉は達哉でフィーナが月の国民に負っている責任を頭では理解していたものの実感はしておらず、遅れて来て謝らなかったフィーナにキレてしまい(実際は自分になかなかかまってもらえない事が寂しかった)、フィーナの作ったサンドイッチの入ったバスケットを地面に払い落としてしまいます。
公務を終えたフィーナが息を切らしながら待ち合わせ場所まで走って来たことの意味を考えようともせずに。
達哉が逢えない間に胸を痛めていたのと同じぐらい、むしろ自分のせいでデートが潰れたことを鑑みればフィーナの方が達哉よりも気に病んでいたであろう、フィーナがそんな風に一日中心を痛めていたであろうことを分かろうとも、考えようとすらしなかった達哉の思慮の無さ、恋人なんだから自分ともっと居て欲しいと言う思いあがりと自分よりも優先される姫という立場への嫉妬。



このサンドイッチイベントは、そんな互いにエゴを押し付けあう2人が、さやか・カレンという良き理解者たちの時に厳しく時に突き放すような、それでいて本当に2人のことを案じ差し伸べた助力を得て、それぞれの至らない点を見つめなおして相互理解を深め、真に共に歩み続けるための決意をするというゲーム中の最も大事なイベントなわけです。


特に達哉はここから見違えるようにカッコいい主人公へと変貌していきます。このイベント終盤、フィーナとお互いの気持ちや考えを伝え合ってから最初にしたことが、フィーナのサンドイッチを食べることというのがその際たる例。それも落ちて砂が付いてしまったものを敢えて選んで食べる姿はまさに漢の中の漢。
そしてこの瞬間こそが、一般人だった達哉が一国の王女であるフィーナと同じ舞台に、自らの意思で上がった瞬間だと言えるでしょう。


そんな対等な2人が互いに支えあい補いあって、時に家族や臣下、友人に助けられながら行く先々に降りかかる困難に立ち向かって行くところが『夜明け前より瑠璃色な』の大好きなところであり、そしてそれがこの作品のテーマだと思います。
うん、ほんと何回やってもいい話です。



最後に長文乙と言うかここまでの結論と言うかまとめるとつまり、ぱにーに(=゚ω゚)ノの名前が可愛いヒロインに呼んでもらえるエロゲ出してくださいお願いします(>_<)ってことですね
フィーナに名前呼んでもらえたらそれだけで人生勝ち組だよね(=゚ω゚=)
そういう訳でオーガストさん、次の主人公の名前は現サッカー日本代表の10番の名前にしてください、お願いします(>_<)!!!!!!




そういう訳で各キャラのルート開放。
新キャラ見てみたいから次はエステルかな?
ごめんね遠山さん(´・ω・`)



「あなた達の願い、このフィーナ・ファム・アーシュライト、確かに聞き届けました」
これぞ王女って感じのフィーナ様の前半戦の大きな見せ場。
最終ルートでは一枚絵付きでもう1回カッコいい見せ場がやってきます。



「慌てていては、立てるものも立てません」
立つとか立たないとかこれはいいえちぃシーンですね(・∀・)



「お兄ちゃん、あんまり強くないね」
麻衣やんって感情がストレートと言うか結構厳しい事言うよね……



「コラ」
「ごめんなさい( ´Д⊂ヽ」