義経♯46「しずやしず」

弁慶の立ち往生、壇ノ浦の八艘飛び、鵯越の逆落とし等と並んで義経のストーリーの中でも最も有名なエピソードとも言える、鎌倉での静の舞のお話でした。
石原さとみ演じる静が、生んだばかりの義経の子供を殺された後、舞の話を聞かされて悲しみを静かな怒りに代えてゆくシーンは素晴らしかったと思います。さらに「しずやしず」のシーンでは専用の歌い手に歌わせ、まさに義経という伝説的な悲劇の英雄を見事に表していたように思いました。強いて言うなら、静の舞の途中で義経の戦うシーンを挟んだのは、演出過剰というか、静の舞への視聴者の意識を散漫にさせてしまうので逆効果かかな?って思ったくらいで。ま、この辺もひとそれぞれのレベルだと思うので、今日の義経は100点満点で120点つけますです。
あと政子は“子供”という存在にほんと弱かったんですね。大姫と義高の時と言い今回と言い、現実路線一直線の北条政子が唯一見せる心の弱さが上手く描かれていたと思います。
ちなみに史実では静の舞→赤子の死という順で、逆にしてあるのはドラマ性を高めるための後世の創作だったりしますが、最初にこの変更をやった人はマジ神ですね。