夜明け前より瑠璃色な

ついに最終ルート「夜明け前より瑠璃色な」をクリアしました(ノ(ェ)ノ)
こんな陳腐な言葉でとてもこの感動は伝えられないと思いますが、ほんと心温まる良いお話でした。白状すると、プレイ前は単なる萌ゲーと思ってました。オーガストさんごめんなさい、心から謝ります。そんな訳で、心に残ったシーンは結構あったんですが、特に1つ2つ選ぶとするならやはりこのセリフでしょうか。
「私には、あなたがいるもの――」
「ここから見える地球は、あなたの部屋で見た夜明け前より瑠璃色だから――」


ゲームのテーマを一つ挙げるとするなら、まず間違いなく「家族」だと思います。過去の積み重ねである今、他者に対して負う責任と義務、そして何より愛する人にとって”たった1人”であることetc、そういったもの全部を含めて“家族”という、最小の社会単位でありながら、人間にとって最も大切なものを描いた素晴らしい作品だと思いました。ルートを一部絞ることで徐々にテーマの核心に迫る手法も上手く機能していて、ルートが縛られていてもストレス無くプレイできました。もちろん、オーガストがこの作品を作るにあたってメインヒロインとして描いたフィーナ・ファム・アーシュライト姫様が本命だったってのもあるんですけどね。
ついでにこのゲームを機に「瑠璃色」も調べてみました。宝石は全く持って詳しくないんですが、瑠璃(=ラピスラズリ=Lapis−Lazuli)と呼ばれる宝石は、確かに地球になぞらえれそうな趣のある宝石でした。ラピスはラテン語の石、ラズリはペルシャ語の紺碧色を意味するそうで、もともとは深い群青の基石に自然と混じった白や黄色が星の瞬く美しい夜空を連想させる宝石ということですが、それを逆に宇宙から見た地球になぞらえ、さらにタイトルに持ってきたオーガストの感性は素晴らしかったと思います。
本当、久しぶりに最後まで飽きずに楽しくプレイできたゲームでした。前やったぱすてるチャイムContinueも面白いことは面白かったんですが、如何せん最後は作業だったので……


オーガストさん、次回作もこの調子で頑張ってください!