世界最強の人見知りと魔物が消えそうな黄昏迷宮 1 冒険者世界も不景気です

著/葉村哲 イラスト/鳴瀬ひろふみ レーベル/MF文庫J

葉村哲(以下ハムラー)が普通のラノベを書きました。だから悪い、とかじゃなくてちょっとびっくりしたというか。何があったんだろう。
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迷宮の魔物減少により、魔物から産出される資材で成り立っていた冒険者大国が屋台骨から傾き始めた世界。
近づく経済破綻への対策として、人工迷宮計画が立案されました。
土下座一本で生き抜いてきた王女の必殺土下座が火を噴き関係各所の協力を取り付け、魔物を捕まえて人工迷宮にて保護育成する環境保護政策がついにスタートするも、その実行部隊=魔物捕獲パーティとして選抜されたのは協調性において大きな問題を抱える3人のスペシャリスト&まとめ役のそこそこ天才な養成学校出たばかりの新米騎士。
そして始まるドタバタ魔物保護ミッション。
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なんですが、いつもみたいにいろいろこじらせたヒロインたちが出てきたり、世界に絶望したダーク主人公みたいなのは出てきません。
主人公は面倒見のいい剣士の女の子、かな? 基本的に常識人でツッコミ役。。
準主人公っぽいコミュ障の「竜殺し」アサシンは、ハムラー主人公っぽいセージという名前かつ主人公っぽい鈍感&ヘタレなので、ラブコメ面ではセージが主人公していきそうな雰囲気。
他にスライムローションの快楽にドハマりした口の悪い天才幼女神官、「歩く銀行」こと行き遅れのネコ耳商人と、可愛らしヒロインが揃っていて、いや本当にびっくりしたんです。
どこでダークに反転するの?って思ってたらそのままほんわかで後書きまで行ってしまったので。
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1巻ではスライムを捕獲し、ドラゴンタートルを捕獲し、ノームを捕獲し、ゴーストを捕獲して終了。
作風が普段と正反対だけど、読みやすくて面白かった。
あと女の子がとても可愛かった。イラストも。