機巧少女は傷つかない 15 Facing"Machine doll I"

著/海冬レイジ イラスト/るろお レーベル/MF文庫J

今、全ての決着の時――。

とありますが、ほぼ次巻に持ち越しです。
天全との決戦がまさに始まるところ。赤羽に対して行ったいざなぎ流の裏の顔も、次巻にもちこし。
雪月花揃い踏みでの頂上決戦は楽しみですが、ここできれんのかーい。
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夜会準決勝にて剣帝ロキとの因縁もついに決着。
終始優勢に進めていたロキだったものの、最後の最後で小紫を破壊することに躊躇してしまい、それが致命的な隙となって敗北したのでした。
個人的にはロキの甘さで決着じゃなくて、完全にどっちの実力が上かを分かりやすく白黒つけてほしかったかな、と。
サブタイトルは「Facing"Machine doll I"」ですが、マシンドールは登場してません。タイトル詐欺というやつですね分かります。
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以下、メモも兼ねた感想。
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雷真は傷をいやしてもらう代わりに、黒薔薇さまの完全な手下になりました。
紫薔薇・綺羅が率いるいざなぎ流と結んだ日本軍は、エドマンド英国王と結託して世界帝国という覇道にのりだします。
「世界征服の野望」は久々に見ました。最近はそういうこと言うとすぐ馬鹿にされるからね。「悪の秘密結社」とか「世界征服」とか個人的にはとても好きなんですけど。
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娘のアリスを守るために世界の全てを敵にして戦っていたラザフォード学院長。アリスの心臓と自分の心臓を入れ替えることまでして、アリスを守っていましたが、エドマンドに見破られアリス内の心臓(ラザフォードの心臓)を破壊されて死亡。
パーシバル教授も自分の血肉を魔力に変えて転移魔法の糧にして死亡。
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リゼルダ魔王と雲雀がガチの斬り合い。
ともに雷真の師匠である二人が雌雄を決します。
リゼルダは胴体真っ二つにされて殺されたんですが、生きてそうなニュアンスが見て取れました。
初登場以降は完全にネタキャラ化していた上に、得意の斬り合いですら一方的にいいところなく負けたらキャラの存在意義に関わってくるので、きっとグリゼルダは生きてるんじゃなイカ
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紫薔薇・綺羅から明かされた赤羽といざなぎの因縁。
赤羽流は傀儡の流派名で、陰陽師としての流派は「いざなみ流」。
もともとは「いざなぎ流」の主流四派の一柱で、「紅翼(くれつば)」は「かぐつち」神の力。
「いざなぎ流」は「いざなぎのみこと」が冥府で得た死の観念をもとに作り出した神の御業を継承する流派。
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というわけで、ものすごくいいところで終わりました。
しかも、積読してて正解だったというか、16巻が出るのに1年半も待たされたっぽいので、最終巻にあわせて15巻読んで結果的には正解だったかな、と。
このまま流れで読みます。
面白かった。