巻き込まれ異世界召喚記 1

著/結城ヒロ イラスト/hatsuko レーベル/MF文庫J

MF文庫Jなのに出てくるの男ばっかなんすけど……
メインの8人中5人が男、主人公と親友たちのグループ4人にいたっては全員男だと……。
思わず背表紙を確認してMFカラーの緑色であることを確認してしまいました。
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3月に買って読み始めてすぐカテゴリーエラーで中断して。
一月後また最初から読み始めて、またやっぱり中断して。
すこしずつ耐性をつけていって、3回目でやっとまともに読めました。
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なんというか、ほんと男が多すぎてビビりました。
数あるラノベレーベルから敢えてMF文庫Jを好んで購入する一般的なMFユーザーが、前情報なしでこれ読むのはちょっとしんどいんじゃないかと思います。
ハーレム文庫などと陰口をたたかれることもあるMFというレーベルに購買層が求めてるものと違いすぎません?
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というわけで難産の末に読破しました。
男が多いことに拒否反応を示さなければ、きっと問題なく読めます。ボクはもろに拒否反応が出たせいでかなり苦労しましたけど。
だってボクは可愛い女の子が好きなMF豚だから……
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異世界勇者召喚に巻き込まれて召喚されたその親友の主人公たち。みんな悲惨な過去を持っていたけれど、しかしそんな4人が仲間になることで前を向くことができた、桃園の誓いのような関係です。
そしてタイトルからも分かるように、親友が勇者であって、主人公は巻き込まれただけ。
ただ、勇者に選ばれるだけの天賦の才を元来持っていた親友に対して、主人公は悲惨な境遇を生き残るために勝ち続けてきた努力の化け物で、天才の親友と対等に立てる唯一の人物でもあります。
それは異世界召喚後も変わらず、元来の才能+チート能力を付与された親友勇者に対して、オリジナルの神話魔法を構築するという離れ業でもって、対等の存在であり続けたのでした。
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主人公たち4人に異世界の常識を教える専属家庭教師がついて、基本的にはそれぞれ遂にラブコメ。男同士が一組あるのでそこは違いますけど。
地位をかさに着ていちゃもんつけてくる貴族の子弟がいてそいつを完膚なきまでに叩き潰したり、魔物と戦ったり、龍神の卵を孵化させてパパとママになったりするなかで、主人公とフィアナ家庭教師は互いに意識し合っていきます。
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主人公が強すぎて戦闘シーンがイマイチ盛り上がらなかったかも。世界最強たる勇者と対等である主人公は、そりゃガチで強すぎるよね。
あと主人公とライバルはまぁいいとして、残りの2人の意義がイマイチ感じられませんでした。