フレースヴェルグ・イクシード 5 律因の環

著/七烏未奏 イラスト/むつみまさと レーベル/MF文庫J

シリーズ最終巻。
やっと出てきたラスボスのエイオンちゃんがあっさり倒されて拍子抜け。
因縁の敵やらボス級やらがわずか数ページで撃破されて、ややテンション下がり目でした。
そして本当の敵は世界そのもの、老朽化し自死するかのごとく硬直化し劣化し続ける中で世界を危機に陥れる反乱分子を生み出さざるを得ない世界の構造・あり方だったのでした。
……そうですか(´・ω・`)
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相変わらずイラストがエロいです。
ヒロインが火照ってしまって、シャワーを股間に当てて自慰するシーンや、四つん這いでパンツみせながらお尻を振って盛っちゃうシーンなどがあります。

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で、滅びの運命を回避するためには異世界から流れ着いた世界を滅ぼす力を持ったパーマネントと呼ばれる魔道具を壊して回ればいい、と斜め上の展開になって、この世界にあるのだけでなく異世界に乗り込んで先んじてパーマネントを破壊して回ることになったのでした。
なんかもうコメントのしようがないワールドな超展開なんですが、一つだけ言えるのは、エイオンが世界から争いをなくすために世界そのものを作りかえるという独善を押し付けようとしたのと、呼ばれもしないのに異世界に乗り込んで「正義」を振りかざす主人公たちに何の違いがあるんでしょうね、ということでしょうか。
しかも異世界は数えきれないほどあって、数えきれないだけのパーマネントがあるんだから、死ぬまで戦い続けるバッドエンドじゃなイカ
最初は異世界に遊びに行く感覚もあって楽しいだろうけれど、次第に先の見えない戦いに精神が摩耗してきて、しかも戦えるのは若い間だけだからリミットがあって、途中で誰か死ぬかもしれないしというようなことを考えたらあまりに非現実的で納得し辛いエンドでした。
ちょっと消化不良。