俺が主人公じゃなかった頃の話をする 3 なぜか選択肢がでている件

著/二階堂紘嗣 イラスト/館川まこ レーベル/MF文庫J

巻内完結のループ話。
夏休みの数日間をループします。
時間移動や平行世界といったことが最後にユエに明かされるので、世界観の補強の意味もあると思われます。
.
幼馴染・一条ありす、義妹・スズラン、婚約者・細雪麻乃、前世の想い人・姫宮人魚。
騙している風でもないのに言い分の違う4ヒロインによる魔術師だの救世主だの王子さまだのといった身に覚えのない自分の過去。
その原因が明らかになりました。
.
半年前の12月31日を起点に並行世界が混ざった状態になっています。
.
未来の主人公は、12月31日の事故を契機に天才へと生まれ変わります。
その結果生み出された人工知能は世界中のありとあらゆる電子機器に搭載されるものの、致命的なバグが発生して電子機器のほぼ全てを失った人類は滅亡寸前までおいやられていたのでした。
.
その歴史を変えるために未来の主人公から送り込まれたのがユエ。
ユエが事故を防ぎ、脳の活性化を抑制する薬を打ち込もうとしたところ歴史の強制力が作動。
平行世界にいる戦う力を持った主人公の力と防衛本能を使って防ぎ、そして平行世界は混在してしまったのでした。
.
なのでこの世界の主人公は将来天才になる予定のまだ凡人。
4巻では全ての真相を知った主人公が、全てを解決する本当の物語の主人公へと変わる、のかな?
.
いわゆる「もう一人の僕」現象。
ヒロインたちが好きなのはこの世界の自分では無くそれぞれの並行世界の自分です。彼女たちは自分を通して別の人間を見ているという、なんとも悲しくて惨めな気持ちがさらっと流されてたのが残念でした。
もちろん次の巻でそれを乗り越える所まで描写するのかもしれませんが、それでももうちょっと主人公の心にトゲを刺しておいても良かったかな、と。
.
館川まこ先生のイラストがとてもいいと思います!
ナースに和服に水着にetc...カラーも挿絵もエロ可愛くて超良かった(*´ω`*)
いつもそう思うんですが、3巻は日常ラブコメ満載だったのでより一層宜しかったです。
指の描き方が可愛いそうです。
言われてみれば確かに、指先まで柔らかい感じがするようなしないような。絵心が無い上にそんな所まで見ていなかったので、これからイラストを見る時は指の描き方に注目してみようかな、と。
だってほら、指先がどうのこうの言ったら玄人っぽく見えそうじゃないですか?(>_<)
ちなみに表紙をめくると白スクの差分イラストがあります。とてもいいとおもいます(^ω^)フヒヒ
.
ゲームブック風になっていたのでページ指定通りに読みました。
全部読んだはず。
ページ指定を無視して前から読む人も少なくないそうです。
面白かった。
今月末6/25の4巻発売に間に合った……