緋弾のアリア 17 緋弾の叙唱(レチタティーヴォ)

著/赤松中学 イラスト/こぶいち レーベル/MF文庫J

「キンジに分かってもらいたいの。あたしのこと、全部……」
「あたし、あんたの事が――好き――」

MF文庫J4月新刊。
クライマックスの序章。
極東戦役の欧州戦線を獅子奮迅の活躍でひっくり返し勝利に導いたキンジが、その流れでここまでの総決算をします。
序盤の友人キャラが再登場し、今後の進路やらをお話。
不知火は公安0課の関係者っぽい。
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キンイチ兄さんは女装やめてパトラと婚約。
なにこれお話畳もうとしてるの?的な感じがしなくもありませんが、作者曰くいくらでも続けられる、続ける気はありまくりという事なのでそんなにすぐには終わらないでしょう、と信じたい。
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キンイチ兄さんとの会話で明かされた真実、ヒステリアモード(ヒステリア・サヴァン・シンドローム=HSS)は恋の情熱=子孫を残すための性衝動をトリガーとする遺伝能力で、つまり情熱的な恋が成長して安定した愛になるとその力を失うというもの。
つまりキンジはHSSを使って戦い続けるために、ハーレムを築きつつ本番禁止で童貞で居続けなければならないわけです。
やったね、これでハーレムルートでお話を続ける理由づけができたね!
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その後、鬼の一匹を真っ向勝負でぶったおすなどもはや人間を辞めちゃったキンジ。
アジア武偵ランクは71位まで上昇しました。
今後もランキングを駆け上がる事でしょう。
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17巻にてついにヒステリアモードの存在がアリアにばれます。
お前で性的興奮していたんだと言われてまんざらでもないアリアさん。
幼児体型コンプレックスのアリアさんにはむしろ超嬉しい出来事だったとさ。
キンジの家族にも紹介されて、キンジと互いに好きな気持ちを伝え合います。
1巻から来て、ついに気持ちが通じ合いました。
感動もひとしおです。
緋色金の影響でデレまくってるアリアが凄く可愛い(^ω^)フヒヒ
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で終わるわけも無く、当然こういういい流れってのは悪いことへの前不利なのが物語の常。
アリアの中に閉じ込められていた鬼たちの祖先である緋緋神が、アリアのキンジへの恋心をトリガーにしてついに覚醒。
ホームズの「緋色の研究」は緋緋神の能力を、意識を保ったまま使いこなすことで人間を超越した存在を作り出すことでした。
とかそういう物語の核心が矢継ぎ早に明らかになります。
ほんと駆け足すぎて風呂敷畳むのではないかととても気になる今日この頃。
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そしてアリアが緋緋神に乗っ取られ心を失ったことで、ヒステリア・ベルセとヒステリア・レガルメンテが合わさったキンジの最強のヒステリアモードが覚醒。
次巻ではついに神と戦います。
カンピオーネ、神殺しへの道へと突き進むキンジの活躍が今からとても楽しみです。
面白かった。
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アリスベルに登場する19歳のアリアがキンジと別の道を歩んでる所から察するに、緋緋神を封じる時にキンジへの恋心とかもごっそり封印しちゃうのかもしれません。
アリスベルの新刊も出るみたいだしいろいろ楽しみです。