剣神の継承者(サクシード) 3

著/鏡遊 イラスト/みけおう レーベル/MF文庫J

MF文庫J11月新刊。
とてもネタバレしてるので未読の人はスルーしてください('ω'`)




太陽教シスター・木戸明里が実は幼なじみだったり、ぺたんこ生徒会長・イシュト(表紙)がソーディと人間の混血だったり、エイジンと呼ばれるソーディも恐れるドラゴンのような異世界の化物(の一部)が登場したり、リンネちゃんまじリンネちゃんだったりするお話。
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明里は1巻から登場してサブキャラの割には何度も主人公・クロウに絡んでくるなと思ってたら、実はクロウが見せしめで父親を殺されたせいで人間に憎しみを抱くようになる前まで一緒に遊んだりしていた幼馴染みだったのでした。このまま正ヒロインに昇格しそう。
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ぺたんこ生徒会長はハーフでした。
被支配層である人間に対しても分け隔てなく優しいのはめっちゃ裏がありそう、絶対こいつ裏で悪事働いてるわ間違いない!とか思っててごめんなさい、素直で優しくて純粋にいい人でした。
殺意ある敵は例え格下であろうとほぼ例外なく斬り殺す主人公と違ってなるべく殺さないようにしてたし、可愛いキャラなので途中で殺されなければいいなと思います。奥の手の必殺技を見せちゃって、もはや退場するのに後顧の憂いがなくなってしまったのがちょっと心配です。
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そして最後の引きで、クロウの師匠にして生死不明の剣聖ヒョウカと思しき人物が登場しました。なんか企んでるっぽい。
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そして本能のおもむくままに生きるリンネちゃんは大好きなクロウをストーカーしつつ隙を見て拉致。そういえばクロウは2巻でも拉致されてました。
8年に及ぶ過酷な修行に耐え人間でありながら剣聖の継承者の1人にまで上り詰めたクロウはどちらかというと俺TUEEE系な主人公ですが、戦闘民族ソーディの中でも戦闘特化したブレイズ種族のエース級はそれ以上に強かったり、強敵相手に「光身」使って体力消耗したところを狙われたりでなかなか大変です。
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今回の敵の親玉はソーディでなく人間で、監禁されてた教祖の娘を逃がして処刑された香苗さんの兄で、さらにエイジンの腕を移植されたせいで死期が近いなど前2巻とは毛色の違うタイプでした。
セフィと日奈子のダブルヒロインがどちらも異世界の扉を開く鍵になってるっぽいことや、対ソーディ兵器を実用化しつつある人間陣営など、作品の掘り下げが進んだお話だったと思います
とても面白かった。