神のみぞ知るセカイ

著/有沢まみず 原作・イラスト/若木民喜 レーベル/GAGAGA文庫

サンデー原作でアニメ化もされた同タイトルのノベライズ化。
イケメンで頭が良くて洞察力にも優れた自称神様な主人公が、駆け魂と呼ばれる人間に取り付く悪い奴を狩る任務を与えられた悪魔エルシィを手伝って、駆け魂に取り付かれた女の子と次から次へと仲良くなっては骨抜きにし駆け魂をひっぺがしていくお話。読んだ限り多分こんな話だと思うんですが、エルシィとの出会いなどの描写が無く原作知ってる前提で話が進んでいったので、基本的な所はちょっと違ってるかもしれません。でも面白かった。
人付き合いが苦手でそんな自分も嫌いで、でもそんな自分を変えようとする少女と、両親から教育だと言われてマイナス査定をされ続けて育ち、いくらマイナスされてもマイナスにならない永遠のプラスを求め続ける夢物語に逃げた女の子が攻略対象で、エルシィを巧みに使いながらそれぞれの特性を考慮し同時攻略していきます。駆け魂を狩ってしまうとその間の記憶が無くなって主人公の事も忘れられてしまうのに、傷ついてる人を助けたいから助けると2人の女の子の内面に踏み込み傷を癒そうと頑張る主人公と、心に傷を負いながらそれでも一歩踏み出そうとする2人の女の子がとても好感の持てる、ハートフルな作品でした。