アキカン! 3

著/藍上陸 イラスト/鈴平ひろ レーベル/電撃文庫

Fate衛宮士郎に感じた不快感と同じものを主人公カケルに感じました。自己犠牲という美辞麗句に隠された他者への見下しが一貫してあったように思います。まったく戦う力のない普通の高校生なのに、戦いは駄目だどうしてもと言うなら代わりに俺が戦ってやる、戦う力を持ったアキカンを無力な俺が守ってやると言ってのける傲慢さ。しかも自分の勝敗にアキカンの命をかけるという浅はかさまで兼ね備えてて、非常に嫌な感じでした。
恋のライバルが野球で三振したのを見て「さんしーん。さんしーん」とにやにやしながらはしゃぐ天空寺なじみは腹黒可愛かったのに、主人公がうんこ過ぎて台無しです。こういう他人の気持ちを無視して全部俺に任せろ俺の考えに従えと吼える合理性を書いた独善的な主人公は大嫌いです。2巻まではそんな感じじゃ無かったんだけどなぁ・・・・・・