デート・ア・ライブ 18 澪ゲームオーバー

著/橘公司 イラスト/つなこ レーベル/富士見ファンタジア文庫

ファンタジア文庫3月新刊。
物語はクライマックス真っただ中。
全てのはじまりたる、始原の精霊・嵩宮澪がついに登場しました。
全精霊の力を行使できるだけでなく、触れた瞬間に生命活動を停止させる即死攻撃を持ってます。圧倒的すぎる攻撃力。
さらに澪の精霊力を元にした攻撃以外は、全て無効化される隣界というフィールドを展開。防御も無敵。
そして奥の手として、世界の法則を無視して、一方的に相手を消滅させることができます。
.
なにこの糞ゲー、勝てるか(´・ω・`)
十香以外の9精霊は全員死亡。霊結晶を回収されてしまいます。
ラタトスク旗艦フラクシナスも轟沈。
DEMとラタトスクの決戦は、澪の前では前座に過ぎませんでした。
.
……さすがに勝てないので、時間を操る狂三のザフキエルの中で、士道は唯一使える「6の弾」でもって過去――決戦前日へと、意識を飛ばしたのでした。
そして澪になる前の令音さんと、デートしてデレさせることを決意します。
令音さんをデレさせることができれば、強すぎる澪と戦う必要が無くなるので。
士道の最後のデート(戦争)がはじまります。
あ、このデート=戦争ってなってる由来も明らかになりました。
真士が澪とデートした時の何気ない会話が由来です。
こんな感じで、ここまでちりばめられてきた大小さまざまな伏線が、物語上大事なことも、ちょっとしたことも、次々と回収されていってます。
.
それにしても時間遡行は強いね。
負けない能力。
.
澪の霊装はマタニティドレスでした。
その発想はなかった。
まぁ言うなれば士道の母親だからね(´・ω・`)
.
士道の本名――というか産みなおされる前の名前は、嵩宮真士。
「しんじ」なのでシンです。
30年前の過去編での、真士と澪の淡い恋物語が素敵でした。
澪を応援してあげたくなる……
.
澪はとてもいい子なんだよ。
ただ、シンのためなら、シンと一緒にいるためなら「なんでも」するという最優先事項があるだけで。
背中を預けた戦友も、分かり合った友人も、シンのためなら躊躇いもなく手にかけます。
.
澪の目的は、シンを精霊にして永遠に一緒に過ごすこと。
そのためにシンの産みなおしである士道に、10個に分けた精霊力を少しずつ吸収させて精霊化させておき、最後に「シンの記憶」を戻して「士道の記憶」を消せば、永遠の命を持ったシンができるという計画でした。
.
十香の正体が判明。
なんと人間ではなく、澪と同じく霊結晶が自我をもった純粋な精霊だったのです。
だから他の精霊と違って名前が無かったのね。
なので、澪に霊結晶として吸収されても、十香の自我は残り続けて、また復活することができました。
.
ウェストコット戦で、士道が新必殺技「瞬閃轟爆破」を発動。
精霊力を放射するオリジナル奥義だぞ!
超真面目な最終決戦の戦闘シーンで、全知の魔王ベルゼバブによる検索を避けるために、中二病時代の必殺技が登場するとか、ほんと伏線回収に余念がありません。
.
面白かった。
シンしか見てない澪(令音さん)を、どうやって士道がデレさせるのか。
楽しみです。