そして不滅の神域封剣(レグナーレ) 5

著/真崎まさむね イラスト/ぴょん吉 レーベル/MF文庫J

MF文庫J11月新刊。シリーズ最終巻。
最終巻なので各種設定が明らかになりました。
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以下ネタバレ。
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主人公・如月武琉とメインヒロイン・咲耶は親戚でした。武琉の祖父の叔母が、咲夜の祖母。2つの世界は時間の流れが違うので1世代ずれています。
武琉の祖父は、前大戦でヤマトの神域封剣<龍刀天叢雲>の担い手。敵首領が転移剣で別世界に逃げようとしたためにそれを追って神域封剣ごと別世界に渡り戻れなくなったのでした。
武琉が召喚されたのは<龍刀天叢雲>をもっていただけでなく、咲耶との血縁関係もあったと思われます。
武琉はの滅茶苦茶な強さの原因は、前大戦で最強だった祖父の血を色濃く受け継いでいるのと、体内に神域封剣を宿しているため。
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黒幕は理事長、と思ったら理事長は正義の味方でした。
前大戦の志願兵で、武琉の祖父の最後の姿を見たひとりで、異世界へ渡る祖父に後を頼むと託された凡人が、必死に世の中を欺いて力を蓄え、悪党を一か所に集めて偶発的な戦いをなくし、前大戦の悪夢である荒神の封印が近い将来解けるのに気づいて、現有戦力が最強となるタイミングで敢えて封印を解いて討伐する、というのが理事長の目的でした。
平凡な一般兵だった理事長が、数十年に渡って奇抜な天才の振りをして必死に武琉祖父の遺志を継ごうとし、それでも叶わず最後は荒神の前に散って行ったのが格好良すぎでした。
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最後は長く2本にわかたれた<龍刀天叢雲>と<龍刀薄紅桜>(咲耶が鞘に付けた名前)が担い手である武琉のもとで一対の刀と鞘に戻り、その真の力を取り戻したヤマトの神域封剣で荒神をシバいてハッピーエンド。
如月武琉の最強伝説、完。
この後、咲耶を選んだけれどその血統の価値から武琉争奪戦のラブコメが発生するんでしょうね分かります。2度に渡って戦争を終わらせた文字通り世界最強の優秀な遺伝子はたくさん残さないといけないから、4人で血の盟約をしたノエル、アーニャあたりはハーレムせざるを得ないな!しゃーなしだな!
アフターストーリー書いてくれていいのよ?
面白かった。