そして不滅の神域封剣(レグナーレ) 4

著/真崎まさむね イラスト/ぴょん吉 レーベル/MF文庫J

MF文庫J7月新刊。
MF文庫Jはほとんどの場合に表紙はヒロインがピンなんですが、レグナーレは主人公+ヒロインで統一されているのが特徴的です。
4巻はセカンドヒロインのノエルでした。
半分ネタキャラみたいなノエルが赤と黒のカッコ可愛い衣装でキリッと決めていて、禍々しい黒と赤の<龍刀天叢雲>を持つ主人公・如月武琉と並んで立ってるのがギャップ萌で印象的です。
で、このコスチュームが決戦用の衣装なのかと思ってたら、ゲルツの頭脳の粋を凝らして武琉を看病して籠絡するための軍服ナースコスプレなのである、といういつものアレでした。
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表紙で武琉が持っている武器も物語と共に変遷していて、1巻は素手、2巻はグラヴィス、3巻は黒い靄が左手にまとわりついてて、4巻はついに<龍刀天叢雲>が登場。細かい所まで凝ってていいイラストレーターさんだと思います。
武琉は左利きっぽい。2巻のグラヴィスは借り物だからか右手で持ってるけど、自前の力を使っている他の武器(素手含む)は全て左で持ってるし、他のイラストでも左効きっぽい構えをしていることが多いです。
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咲耶と武琉が擦れ違いを乗り越えてもう一度信頼し合うお話でした。
武琉は過去に自分の選択によって祖父を不幸にしてしまい、誰かの為に行動した結果で他人を傷つけてしまうことを恐れていて、大事な選択を他者に委ねて責任を回避する生き方をしてきたんですが、咲耶と会ったことで1巻の頃は咲耶の選択に任せていたのが4巻では自分で彼女を守りたいから戦うんだと主人公らしく思えるように成長をとげました。好きなんですね分かります。
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本編はトーナメントの上の方まで来てて、人の身を超えて強すぎる神域封剣使いを武琉がぶちのめしていく話かと思ったら急激なインフレが始まって、暴走偽剣に神域封剣の使い手たちが壊滅させられ、ノエルの友人アウレーリアの治療で体調不良から回復し、力の使い方をマスターしつつある武琉がさらにそれを凹りました。
ちょ、ちょっと天界の速さについていけてないです……
あとキャラの台詞が説明調でいきいきしてない感じを受けました。
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神々を封じた武具や見るだけで精神に異常をきたす<涜神の匣>など、クトゥルフ神話っぽい要素が登場。デモンベイン知識しかないのでなんとなくですけど。
七本の神域封剣は荒ぶる神を封印するためのもので、その力を消費させるために神域封剣使いを競わせ戦わせるという学園のシステムが作られていたのでした。黒幕は理事長。世界大戦の折に武琉の祖父が<龍刀天叢雲>を持ち逃げした(という事になっている)件にも関わってるっぽいし、悪い人では無さそうなので何か目的があるのでしょう。
封印が解かれたラスボスを倒すのが終着点でしょうか。
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イラストが凄く可愛かった。